『チャイルド44 森に消えた子供たち』  トムハ祭り開催中

『チャイルド44 森に消えた子供たち』(2014)アメリカ
原題/Child 44
監督/ダニエル・エスピノーサ
出演/トム・ハーディ  ゲイリーオールドマン  ノオミ・ラパス  ジョエル・キナマン  他


child 44


スターリン政権下にある1953年のソビエト連邦。
9歳から14歳までの子供たちが変死体となって発見される事件が発生する。
被害者は皆全裸で胃が摘出されており、直接の死因は溺死。発見現場は山間の線路沿いに限定されていた。
明らかな連続殺人事件。
しかし、時は犯罪なき理想国家を掲げるスターリン政権下。
「楽園に殺人は存在しない」と、子供たちの死を事故として処理する上層部。
事件を担当する秘密警察捜査官レオ(トム・ハーディ)は親友の息子が犠牲となったことで捻じ曲げられた事実に疑問を感じてしまう。
そんな中同僚ワシーリー(ジョエル・キナマン)の裏切りにあい、妻ライーサ(ノオミ・ラパス)にいわれのない犯罪の容疑を掛けられ自らが秘密警察に追われる身となってしまうレオ。
歪められた事実にレオの中の正義が突き動かされる事になり・・・。


child 44
『炸裂! 夏のトムハ祭り』 


今 日本で密かに行われている 『トム・ハーディ祭り』。 
そうなのか?いや、そーでしょ、主演作が連続3作公開だもん、祭りでしょ!
祭られ中のトムハ作品にして、全世界で評判のトム・ロブ・スミスの傑作ミステリー「チャイルド44」の映画化。
翻訳本が苦手なんで読んでませんけどー、テヘ♥
このベストセラー小説はあの猟奇殺人鬼アンドレイ・チカチーロの事件をモデルにしてるんですね!
映画観た後知ったがな!事前情報無さすぎか?それでいーのだ!

バカ売れ小説の映画化ということで話題沸騰!鳴り物入りで公開されるもアメリカでまさかの大コケ!
なんだそりゃ。
でも映画は観ないと分かんないでしょ?スコット・フリー印だし意外とだいじょぶじゃね? と、観てきましたよ。
いや、そんな けちょんけちょんに言われるほど悪く無かったですけど・・・。
言いたいことはある。
以下

ストーリーの中で語られるのは・・・
1)子供たちの連続殺人事件。
2)共産主義の理想国家を謳う政治のために犯罪が犯罪として認識されないという矛盾。
 その歪んだシステムによって事実をねじ曲げられ本来ならば国民を守るための治安が国民を攻撃する怖さ。
3)レオと妻のライーサの夫婦の愛。
大きな柱になるテーマが3本あります。


child 44
悲しい過去を持つレオは戦争英雄を経て秘密警察の捜査官となる


当然最初の連続殺人の話がメインになると思って観てると、かなり最初の方で犯人が現れちゃう。
てか、オープニング・クレジットの名前と、足だけ映る場面の声で、お気に入りの俳優だったんで犯人役分かっちゃったじゃあーりませんか!おいおい!ってこれは俺のせいか、しゃーねーな。
でも、犯人分かっても映画の態勢に問題無しなんだよ。 そーゆー仕様か。

child 44
謂れのない罪に問われるも 必死に妻を守ろうとするレオ  健気~(涙)

おー、そうかお前が犯人かよ。
で?と思ってたら、その後延々秘密警察から追われちゃうレオの苦悩、体制に対する不信感、妻への献身的愛が描かれる。
おや、こちらが本筋のテーマか。
そーかー、ならそちらに頭をシフトしよう。
元々レオはスターリンの行った政策「ホロドモール」によるウクライナ大飢饉で両親を亡くした孤児。
そんな彼が第二次大戦で英雄になり、いつの間にかスターリン政府下の中枢である秘密警察で働いているという矛盾。
映画としてはこちらの方がより大きく比重をかけて語られていたと思うんです。
恐怖政治下の情報操作や至る所に官憲の目が光りびくびくと声を上げないよう暮らす人々の恐怖。
おお、いいねーこの閉塞感チックな流れ。

child 44
ワシーリーとの "ある確執" が原因で追い詰められるレオ  てかトムハ小っちぇー!

元同僚ワシーリーらに追われる立場になったレオの気持ちの変節や、田舎の民警として捜査するようになり気づく、歪な情報操作への憤りなどなかなかの見せ場かと。
この粘着質なワシーリーの執念、腹が立つのに物語を面白くしてくんですよ!
こっちのテーマが連続殺人事件とリンクして中盤の盛り上がりが面白くて、おお!いーじゃん。

child 44
田舎の民警として左遷されたレオを待つ新たな上司ネステロフ将軍  出た!神様!ゲイリー!

child 44
レオの要請で事件を洗いなおす将軍 

不協和音で始まった新たな職場での関係。
しかしレオの必死な提言に連続殺人事件に対する見方を変えたネステロフ将軍との関係の変化もいい。
連続殺人と共産主義下の歪んだシステム、それに立ち向かうレオ達の奮闘がなかなか見ごたえあっていーじゃんこの映画。

・・・って思ってたら。

child 44
一目ぼれして口説き落とした妻ライーサにメロメロなレオ え~?そーなのー?

child 44
追われる二人は協力して捜査を始めるのだった  家内制探偵業


後半物語はレオとライーサの夫婦の物語がメインになっちゃう。
えー、そっち行っちゃうの?
でもなんかごちゃごちゃ逸話も挟まるなー。結局メインの柱はどこなのさ!?
焦点がふわふわっとしながらストーリーが進み、釈然としないうちに犯人と対決ー!ってね。

がっつり面白いベストセラー小説の映画化にありがちな落とし穴って事でしょうか。
原作が描いている「あの場面」やら「この逸話」やらあれこれ全部詰め込みたーい!
という作り手の思いが重いのか。
2時間~2時間半に編集したら、色々と盛り込み過ぎて全体が散漫でボヤケた感じになってしまいましたとさ。
って、原作読んでないから分かんないけど。
てか、逆に原作読んでないからよかったのかも。
ストーリー事態は物凄く面白いので、テーマをガッツリ絞った脚本で、ばっさり編集して切れ味良くしたら、もっとずっと面白い映画になったと思うんですよ。
残念!惜しい! 

余談。
冒頭でも書いたけど、鑑賞後まで原作がチカチーロを題材にしてるって知らなかったわたし。
観てる間 「あ!ちょとまてちょとまて!!この犯人チカチーロじゃんチカチーロじゃん!」って変なテンション上がってしまった。
で、思い出したのが『市民X』(1995)という作品。 
HBO制作のテレビ映画なんですが、あれを思い出して観たくて観たくてしょーがなくなった!
アンドレイ・チカチーロの犯罪を綴ったドキュメンタリー小説の映画化。
なんとゆーかおよそ潤いのない、派手さのない地味な話です。
楽園国家を謳う歪んだ管理政治の下、レオと同じ民警捜査官たちが行う超地味な捜査と上層部との軋轢を淡々と追うカメラ。
努力が報われ連続殺人鬼のチカチーロを逮捕するまでの長い日々を描いた作品。
出演は、スティーヴン・レイ、共演はドナルド・サザランドとマックス・ヴォン・シドーという何とも味のある渋い面々。
これねーすっげーいい作品なので 未見の人観て!観て

CITIZEN X
地味!だけどじわじわと盛り上がる。 名作です!


って、いかん、今回は『チャイルド44』のレビューだよね。
若干残念作品ではあるけれど、映画の残念さは役者のせいでは無いです。
贅沢役者がゴロゴロ出ていて、皆さんいい仕事してます!


child 44
祭られてるぞ俺

何はともあれ祭りの中心トム・ハーディ
うむ!
噂に違わずものごっつーロシア訛りの英語を喋るトムハ。
pu-koさんちの芝刈り屋さんのメキシコ人とそっくりな喋り方だというトムハ。
ええーもう確かにアホっぽく見えたわトムハ!
でもねアホなトムハ上等!!
熊みたいに朴訥として、品はないけど愛があるレオ。
秘密警察の上層部で働くエリートには全く見えないけど、熱い男気を感じるレオ。
首の後ろに肉団子できるほど体作ってるレオ。
磯野ワカメも真っ青な刈り上げのレオ。
でもでも、そんなレオ=トムハがフニャリと笑った顔がーーー!

child 44

ぎゃんかわ!!!
・・・です。

レオが一目ぼれして口説き落とす絶世の美女的立ち位置設定に「?」を感じたけどまあいいや妻のライーサにノオミ・ラパス。
無骨なトムハと美人過ぎない(ディスりではない)ノオミのバランスがいい感じです。
でもやっぱり絶世の美女ではないやろーと遥か成層圏ほどの上から目線ですが。
ワシーリーまでメロメロなの?
ない、ないわー。

child 44
ないないって じゃかぁしいわ!!  す、すません・・・

でも今回のノオミさんとっても役にハマってて良かったですー。
やっぱこの女優、演技上手いんだよねー。
てかさー、ラスト近くのバトル、ノオミさん強すぎだから!
ここで『ミレニアム』のキャラ入っちゃいかんやろ(笑)


child 44
キャラとしての色がブルーグレーを感じたキナマン。  

ワシーリーを演じるジョエル・キナマン。
ちょっと!なにこれ、いー男!
どっかで観たなーと思ってたら『ロボコップ』じゃねーか!
すらりと体を絞ったキナマンのひんやりとした硬質な雰囲気が、鬼畜なワシーリーにぴったりで。
広い額としっかりした顎に長い顔。 この人写真より実際に動いた方が格段に魅力あるわ。
いい男だー!ちょっとよろめきそうだったざます。
あ、、ん、ごめんファス!!

ファス♡
えーよ別に


レオと一緒にシリアルキラーを追うネステロフ将軍にゲイリー・オールドマン
もー!ゲイリーの神様演技が勿体ないわー。
もっと切れ味ある編集がされていればネステロフ将軍のキャラがもっともっと生きるのに!
そんな状態でも光るゲイリーの演技ね。 あー勿体ない!

child 44
も~ったいないもったいない♪

秘密警察の上層部を演じるヴァンサン・カッセルも勿体ないけど、まだ出番多かったのでいいわさ。 
チャールズ・ダンスの扱いに至っては勿体なさすぎて『勿体ないお化け』がでるぞ!と叫びたいレベル!
これだけ名優を配しながら上手く使えてないふにゃけた展開には腹が立つね!

child 44
お化け出しましょか?


でもまあ、レオの生い立ちが影響しているであろうラストの逸話にはホッとさせられたし。
冷静に考えると結構ひどいことされてね?な妻に対して、100%の愛を注ぐレオの男気もいいし。
犯人のバックグラウンドがよくわからなくてイキナリ感を感じたけれど、ちょっとびっくりしたからまーいいや。
残念部分を差し引いてもストーリーは面白いので、バカやろー!金返せ!にはなりません。
多分。
・・・ん~しかし惜しいな残念だな。

残念なので、わんこ大好き好き!なトムハの写真貼っとこう

child 44
ん~~~大好きだよぉぉぉ♡♡

ゲイリー大好き好き!なトムハも貼っとこう・・・

child 44
ん~~~大好きだよぉぉぉ♡♡   お、落ち着けトム!
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