『この世界の片隅に』 出た! みーすけ的本年度暫定No.1

『この世界の片隅に』(2016)日本
監督・脚本/ 片渕須直
原作 /こうの史代『この世界の片隅に』
声の出演/のん 細谷佳正 他


この世界の片隅に


昭和19年、18歳になったすずは広島市江波から20キロ離れた呉に嫁いできた。
嫁として新しい家族の中で日々家事に励むすず。
しかし戦争が進むにつれ日本海軍の拠点である呉は空襲の標的となり、平凡に暮らすすずにもその影響は押し寄せてくるのだった……。


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第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した、こうの史代の同名コミックのアニメ映画化。
原作も監督の片渕須直さんの名前も今回初めて知りました。
わたし普段まったく邦画を観なくて(タイバニ❤除く)、最後に劇場で観たの何だっけと記憶を辿ると、2004年の『ハウルの動く城』って10年以上前だな……💧

今年は邦画当たり年らしく日々TLがお祭り騒ぎなので、たまには流行にノるか~で『シンゴジラ』『君の名は。』『怒り』で悩んで本作をチョイス。
あの時選んだ自分よ でかした!
本当に本当に本当に観て良かった!!


この世界の片隅に
顔も名前も知らない人の所に嫁ぐすず


時代は太平洋戦争真っただ中の昭和19年。
すずは、広島市江波から軍港の街 呉へ嫁いで来ます。
ほわ~んとして、ふわぁ~っとして、夢見がちな天然キャラなすずがとにかく可愛い!


この世界の片隅に
可愛い❤


映画もアニメもタレント声優使うの大嫌い派なんですが、今回のんさん(能年玲奈)の声はどんぴしゃ。
おっとり優しい広島の方言がめちゃくちゃ可愛いかった。


この世界の片隅に
可愛いだけでなく、ちょっとエロくてそれもまた良し❤


反戦アニメというと、ジブリの『火垂るの墓』を思い出し(辛くて再見不可)かなり覚悟していたんですが、お嫁さんにきて頑張るすずの毎日はとにかく明るい。
戦況が進むにつれ物資や食料が不足していくため、ご近所から教えてもらったり書物で勉強して、道端の雑草や配給の少ない材料で家族のご飯を作るも不味くて大失敗とかwww


この世界の片隅に
道端の雑草も食べれるものはみんな食べる


義姉の意地悪が、天然故に全く通じなかったり。
買い物に行って迷子になったり。
ちょっとへこんだりもするけれど、息抜きに大好きな絵を描く事で発散。


この世界の片隅に
裏の丘から海を望み絵を描く


顔も知らずに結婚した周作とゆっくりと段々と夫婦になっていく。
そんな昭和初期のすずと彼女の周りの人々の暮らしが優しい目線で語られます。


この世界の片隅に
幼い頃出会ったすずを探し求めて嫁にするとはなかなかの情熱家だね周作さん!


次第に戦争が激化、すずが大切にしていたものがどんどん奪われていきます
涙し悲嘆に暮れても、しかしすずは日常を続けます。
夫を、家族を、大切に愛して生活します。
それはきっとわたしたち自身、わたしたちの両親、祖父母、肉親の姿なのです。
だからすずの家族たちを抱きしめたい程愛しく感じるのでしょう。
平凡で退屈な日々が、なんて大切なのだろうという事を思い知らされます。


この世界の片隅に
呉は軍港のため、どんどん空襲が激化してくる


声高に「戦争反対!」なんてセリフ一切出ません。
ただ市井の人々の平凡な暮らしが語られるだけ。
彼らの生活を見守り、ほっこり心が温かくなり、ケラケラと笑いながら、気が付けば大粒の涙をぼろぼろと流していました。
泣かせよう感動させよう的なお涙ちょうだいあざと演出は一切無いのに終わったら泣きすぎて頭痛かった。
いっぱい笑って、深く心に染みて、号泣嗚咽して。


この世界の片隅に


あーダメだ。
何をどう書いても安っぽくて薄っぺらい感想だ💧
百の言葉を紡いでも足りない!
感動した、良かった、素晴らしかった、そんなありきたりな言葉では言い表せない宝石のような素敵な映画でした。
ファスジョブズ、ファスベス抜いて、みーすけ本年度No.1かもしれない。
流行ってるけどアニメだし…と二の足踏んだらもったいないですよ!

つべこべ言わずとりあえず観に行け砲発動!!

そして上映館増えろ!
これは何年かに一度の宝石映画だよ!

ってーことで今回も超真面目!さらば!!
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『手紙は憶えている』なんかもう、色々と辛い

『手紙は憶えている』(2015)カナダ=ドイツ
原題/Remember
監督/アトム・エゴヤン
出演/クリストファー・プラマー マーティン・ランドー ブルーノ・ガンツ 他



Remember



認知症を患いながらナーシングホームで暮らす90歳のゼヴ(クリストファー・プラマー)は、ホーム内の友人マックス(マーティン・ランドー)から1通の手紙を託される。
2人は共にアウシュビッツ収容所の生き残りで、手紙には彼らの家族を殺した元ナチス兵士が潜伏している情報が記されていたのだ。
体が不自由なマックスの願いを受け、ゼヴは単独仇を探す復讐の旅に出るのだった。



戦後70年、1通の手紙を頼りに家族を殺したナチスを探す復讐の旅に出る老人の執念を『スウィート ヒアアフター』や『デビルズ・ノット』のアトム・エゴヤン監督が描いたサスペンス・ミステリー。


Remember
朝目覚める度に妻を探すゼヴ。切ない……💧


老人ホームで暮らすゼヴは認知症を患っていて、妻が亡くなったことさえ忘れてしまうほど。
そんなゼヴが同じホーム内で暮らす友人のマックスから手紙を受け取ります。


Remember
ほーれほれ、これちゃんと読みなはれ。 ふぁぁ


そこには一人の元ナチス兵士が「ルディ・コランダー」という名前で身分を偽り、北米に隠遁している調査情報が記されていたのです。
実はゼヴとマックスはアウシュビッツの同じ収容所の生き残りで、ナチスは彼らの家族を殺した張本人だったのです。
該当者は4人。
車いす生活で歩くこともままならないマックスの意志を受け、混乱する記憶と手紙に記された情報だけを頼りにゼヴは単独ホームを抜け出し仇を探す旅にでるのですが……。




本作、ミステリー要素が大きいのでこの間の『ザ・ギフト』同様あれこれ書けない。困る💧
とりあえず、なんちゅーか、もー非常に辛い、しかしグッとキた映画でした。


Remember
始終フラフラしていて、もーホントに心が痛い💧


まず、大好きなクリストファー・プラマーが、認知症で記憶がままならないおじいちゃんを演じているのが非常にいたたまれない。
『初めてのおつかい、おじいちゃん版』状態ですよ。
認知症が進んでいるゼヴは一度寝ると、寝る前にやってた事とか状況とかを忘れちゃう。
だからマックスは手渡した手紙に、ゼヴの妻が最近亡くなった事、何のためにホームを出て旅をしているのか、仇が住んでいる場所までのルートやスケジュールまで事細かく書いているんですね。
遠距離ツアコンすげぇ。


Remember
マックス、ワシここで何してるんかいのぉ??


マックスの指示通り行動しているゼヴ。
途中列車で眠ったりホテルでお風呂に入りながらうたた寝して、目覚めるたんびに記憶が飛んでる。
自分の状況が分からず、亡くなった妻を探し名前を呼び、不安でおろおろしているのが本当に可哀想。
その度に手元にある手紙を読み、既に妻が亡くなった事や移動の理由を思い出します。
それが何度も何度も繰り返されるの。
ほんと残酷。


Remember
手紙を読み辛い過去を何度も反芻する残酷さ


アカデミー賞俳優プラマーさんの演技が真に迫れば迫るほどこちらの胸も潰れそう。
ホントによぼよぼで不安になっちゃうよ。流石の名演。


Remember
オフショットで目力あるプラマーさん見れて安心


共演のマーティン・ランドーもよぼよぼで、辛さを煽る。助けて。

Remember
年寄りメイク盛りすぎだよ💧💧


主要な二人がリアルにご高齢過ぎて色々危機感がぱないぞ。
あとブルーノ・ガンツさんも出てるもんね。
ベルリンの天使、ヒトラー、そして元ナチスとガンツさんも幅広い方だ。演技派ドイツ人の宿命かな。
今回ちょっとあっさりだけど、ある意味良かったよ。
きっとだってラスボスハマり過ぎてあれこれ辛すぎたと思うもん。


Remember
こうやって見るとガンツさん若い(あくまで主観)


候補が4人もいるってのがね~。
認知症の老人が本物の仇を求めてペンシルヴェニアの施設からオハイオ、そして国境を越えカナダアメリカと大移動するのが観ているこちらが消耗するって。
復讐に使用するため拳銃を購入したり、その拳銃をイミグレーションで如何に隠すかとか、ホテルに泊まったりスーパーでシャツ1枚買う事まで、病気のゼヴには壮大なミッションなわけですよ。


Remember
見ず知らずの人の所行っていきなり復讐とかってぇぇ


そうしてもちろん、仇候補との邂逅があるわけです。
記憶が曖昧なゼヴはぶっちゃけ何をしてるか分かんなくなる瞬間もあるし、その行動さえ手紙通りにしてるだけっぽいのがなんとも危なっかしくて。
はぁぁぁーーーー怖い!
そんな!
おじいちゃんが!!
復讐って!!!


Remember
はぁーもーやめたげて!!


エゴヤン監督はわたしの愛すべきプラマーさん演じるゼヴの危なっかしい行動を淡々と意地悪く突き放すように描く。
途中で出会う少年や小さな少女に話しかけるゼヴの優しい表情や声が堪らん。
もぉぉぉぉ、ゼヴの復讐、誰かやめさせてよぉぉって気持ちがヒリヒリしてしょうがなかった。
無垢にも見えるゼヴの歩みと美しく静かな風景に、しかしこちらの心はざわざわと不安に揺れます。


Remember
記憶がはっきりしたらピアノも弾けます♪


ゼヴの冒険(と言っていいでしょ)は、意外な展開を向かえます。
途中からなんとなく結末読めるって方いらっしゃるみたいですが、みーすけは只々ゼヴの旅の行程が不安で不安で、そっちばっか気になってて、驚愕展開にショックで暫し引きずってしまった💧


Remember
キリっとしてるプラマーさん貼っとかないとやりきれん


復讐への執念や過去への責任、犠牲、そんなことをあれこれ考えて暗たんたる思いに苛まれました。
そして戦争被害者の凄まじい執念。戦後70年経ち当時を知る存命の戦争体験者はどんどん減ります。
最近問題になっていた「ナチスの制服」問題とかね、なんでナチスはダメなんだ?っての勉強しないとね。
10代20代の若い人もアホな大人もね。
戦争の悲劇を風化させないよう繰り返し語っていくってとても大切な事。
更に全ての差別が行きつくところには悲劇しかないという事を、今後もちゃんと考えていかないと 自戒も込めて。


はあぁぁしかし辛かった。
辛かったので若き(つーても中年前期)プラマーさんが如何に天使ファスに劇似かって画像でも貼って癒されよう。
福眼福眼❤


Remember
はい!!どれがプラマーさんでどれがファスでしょう?



あ、ここでちょっとご挨拶を。

え~、普段からおバカな文章を垂れ流している当ブログですが、11月3日で開設から丸4年を迎えました!


わーーーーい♪ぱちぱちぱち!!!
この飽きっぽいわたくしが、更新頻度は下がったり上がったりありながらもここまで続けることができたのは、ひとえに温かいコメントを頂いたり、いいねをして頂いたり、直接やりとりすることはなくとも閲覧履して頂いている皆様あってこそ!
と、あとは自分の頑張りだな へへんwww
あ、いえ、いつもご愛読いただき誠にありがとうございます!


先日ブログ開設1回目の記事→『トランス』を読み直したんですが、記事の雰囲気、スタイル、画像のアホコメント等、全く今と変わらってないと言う。
揺るぎないみーすけ!言い方変えれば成長無しってことかあいたたた!
うう…こんなブログですが、これからもご愛顧お願いいたしますごろにゃん 媚媚。

では、さらば!!
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『ザ・ギフト』 エドガートンの手腕に脱帽

『ザ・ギフト』(2015)アメリカ
原題/The Gift
監督・出演/ジョエル・エドガートン
出演/ジェイソン・ベイトマン レベッカ・ホール


ザ・ギフト


転職を期にシカゴからLAの郊外に引越してきた夫婦、サイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール)。
近所で買い物中にサイモンの高校時代の同級生ゴード(ジョエル・エドガートン)に声を掛けられる。
再会を喜び二人にプレゼントを送り始めるゴード。しかし徐々にエスカレートしていく贈り物に二人は違和感を覚えるのだったが……。


The gift
夫の同級生との邂逅が思わぬ展開に……。


『キンキー・ブーツ』や『ウォーリアー』のジョエル・エドガートンが監督、脚本、出演をこなし、低予算映画ながらアメリカのレビューサイト「Rotten Tomatoes」で満足度93%と驚異の数字をマークした本作を観てきました。


転職をきっかけに夫の出身地ロサンゼルスに転居してきたサイモンとロビン。
見晴らしのいい高台の新居を手に入れ、快適な新生活を始めた2人。


The gift
ハートっっ❤


ある日近所に買い物に出ている時、一人の男に声を掛けられます。
ゴードと名乗る男はサイモンの高校の同級生だったのです。


The gift
同級生だと言う男に声を掛けられる二人


電話番号を交換した次の日、自宅玄関前にゴードからの引っ越し祝いのワインが置かれていました。
なぜ自宅を知っているの?といぶかしがる2人。


The gift
住所教えてないのになんで???


The gift
ワンコ可愛いーの❤


程なく、サイモンの外出中にゴードが訪ねてきます。
無下に追い返すのを申し訳なく感じたロビンは、ゴードを招き入れ戻ってきたサイモンと共に夕食に招待します。


The gift
昔の話しに盛り上がるゴードですが……


再会を喜び、高校時代のサイモンを褒めそやすゴード。
しかしそれにサイモンは微妙な表情を浮かべます。
ん??なぜ態度が硬いのか??


The gift
サイモンの表情が優れないのは何故?


食事のお礼として、自宅の池にコイをプレゼントするゴード。
しかしサイモンはゴードに対しネガティブなコメントをこぼし出します。
「奴は学生の頃から気持ち悪くて嫌われていたんだ」
と、付き合いを嫌がり出すサイモン。
しかし、近所の情報を教えてくれたり、テレビの配線を処理してくれるゴードの訪問をロビンは断れない。


The gift
サイモンの留守を狙うように訪ねてくるゴード


とうとうサイモンはゴードを自宅に呼んだり、付き合いをするのを止めようとロビンに言います。
人当たりは良さげだけれど、掴み所のない不思議な雰囲気を醸し出すゴードにロビンも不穏な物を感じます。


The gift
何となく追い詰められていくロビン


そんな折りゴードから他の家族も交えたホームパーティに誘われる二人は、これを最後に付き合いをフェイドアウトさせようと相談するのですが……。


The gift
何か変な空気を出すゴードは……


ちょっと~、やられたわ!!
これ超面白かったぞ!
とにかくエドガートンの脚本が秀逸です。
先が読めない。
サスペンスやミステリーが好きだと、ある程度パターンが読めたりするじゃないですか。
本作も、なるほど『ケープ・フィアー』系か?
と、思って観てたんですが、ちょっと驚く展開に。
おおおおっっっと!!ってなった。


途中からのハラハラドキドキ感が凄いし、ビックリ演出があって、2~3回飛び上がったぞ クソっっ。
前列に座ってたご夫婦が二人で「うわぁ!」って叫んでて、可笑しかったwww
いや、あれ叫ぶよね。
劇場内のみんなビックリしてたよ、マジで。


The gift
あんたやるねー!


読めない展開に、ゴードを演じるジョエル・エドガートンが醸し出す雰囲気が更に輪をかけてこちらをミスリードします。
エドガートンてさ~髭が無いと(あっても)表情とっても優しげでしょ。
この優しげな自分の風貌とキャラを上手に使った演出の妙。
やられた。


The gift
この優しい顔を逆手に使って!上手いね!


ロビンのメンタルの弱さはなぜ?
サイモンはなぜ頑なにゴードを避けようとするか?
それらが次第に明らかになり、そして終盤思わぬ展開に進むストーリー。
題名とのリンクにああ!!ってなります。
そして、え、でも、でも、どうなの???って。
落とし処も上手いし、エドガートンの手腕に只々翻弄されちゃった。
あー、いかん、あれこれ書いてるとネタばれしそうなんで、あれこれ言いたいけど我慢~。
ホント面白いから、ぜひ!!観て!!
たまにはあっさり締めくくろう。
でわまた!


The gift

超余談
レベッカ・ホールのショートカットが非常にキュートで、また髪切りたくなったみーすけでした。
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天邪鬼なので映画の好みも多少偏りありです
毒も吐き、妄想も垂れ流しますが笑って許してくださいませ
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